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2024.3.14

IT’S MY 万博! その4「大阪市立科学館・副館長編」

あのときめきを、いま。

大阪市立科学館

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大阪が培った科学技術を発信します。

<1970年の大阪万博を振り返りつつ、2025年大阪・関西万博に向けて~大阪市立科学館副館長より>

福井に住んでいた4歳の私を大阪万博に連れ出してくれたのは、広島に住む祖父母でした。神戸の親戚 宅に宿泊し、電車からの景色をワクワクと眺めたことや会場の行列が断片的に思い出され、今も手元には 当時のスタンプ帳が残っています。私の幼稚園の卒 園アルバムには将来の夢として「科学者」の文字が。これも万博のレガシー?  

1970年代は科学技術が急激に生活に入り込んだ 時代です。小学校低学年の頃、父はそろばん片手に 仕事をしていましたが、ある日卓上計算機を持ち帰っ て、私は緑の数字が変わるのに夢中になりました。中学年ではラジオを分解して、高学年では天体観測にはまり…、科学は身近にありました。

科学技術はグローバルなもので地域性はないと思われがちですが、科学が人の営みの下で発展してきた以上、科学者の個性や発明・発見を生んだ地理的・社会的背景が存在します。当館では特に大阪で培われた科学技術など、大阪が科学進歩に与えたインパクトを実物資料中心にアピールしていきます。2025年の万博に向けてパワーアップしますので、今夏のリニューアルオープンにご期待ください。

大阪市立科学館 吉岡克己 副館長

広報誌『大阪ミュージアムズ』第28号より