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2024.1.10
1970年の大阪万博を振り返る~「大阪歴史博物館編」
当時の現状がありありと伝わるガイドブックやタイムカプセル
大阪歴史博物館
2025年大阪・関西万博を前に、1970年の万博を振り返り、関連する大阪歴史博物館の収蔵品を紹介。
当時の状況を知る手がかりになるのが、パビリオンのパンフレットと公式ガイドです。参加国や企業などがデザインした各パビリオンのパンフレットと、画家の猪熊弦一郎氏が表紙を手がけた公式ガイドを手に当時の来場者たちはパビリオンをめざし、未知の世界に心を弾ませていたようです。
また、当時話題となった展示の一つがタイム・カプセル。大阪万博が開催された1970年の5000年後に開く1号機と、2000年に第1回目の開封を行い、以降は100年ごとに開けて中身の保存状況を確認する2号機の2つが埋設されました。大阪歴史博物館で保存しているものは構造も中身も1号機・2号機とまったく一緒。収容物は専門家と一般人の公募で決め、当時の文化を象徴するレコードや衣類をはじめ、畳や障子などの建築材料、そして笑い声や歯ぎしりの音声まであるというから驚きです。すべては未来に日本の文化を継承していくため。6970年という遥か未来に開けたとき、1970年の暮らしや文化に驚く人々の姿を想像すると心が踊ります。